遥乃陽 novels

ちょっとだけ体験を入れたオリジナルの創作小説

人生は一回ぽっきり…。過ぎ去った時間は戻せない。

小説 『桜の匂い 』 について

 ずっと心に秘めていた想いを纏めて綴った小説「桜の匂い」です。

「桜の匂い」に書かれている事

 言葉、それは人と人がコミュニケートする為に欠かせないモノで、声に出して言ったり、文字で書いて現したりする、感情や意志などの意味が有る表現です。

 声にする言葉や文字で伝えるメールには、言葉にしない、言葉にできない、想いの絡みや経緯が有ると思います。反射的に放つ言葉にも、どんなに短時間で受け応えする言葉やメールにも、それは必ず有るでしょう。

 相手と同じ言葉や文字を交わしても、言葉や文字にしていない気持ちや様々な絡みまで同じとは限らないと考えます。そして、同じ想いに至っても同じ言葉や文字になるとは限りません。人は人をどれくらい理解できるのでしょう?

 例えば、同じ価値観を持つと主張する、とても愛し合っている二人が、空を紅く染めて水平線の向こうへ沈んで行く夕陽を見て、綺麗!」と言って感動しても、それは同じ綺麗や感動なのでしょうか? 同じ夕焼けを見て、同じ感動をして、同じ言葉を交わしても、そこに至る感傷や、馳せる想いや、感動の深さや、持続する長さは、全く同じではないでしょう。

 価値観は流動的で、その流れは速くて常に深く浅くと変化しています。

『桜の匂い』は、同じ事象の当事者である男女二人が、見たり、聞いたり、感じたり、思ったり、言ったりした感情や意志や想いを互いの位置で綴った作品です。

 二人が出逢い、彼女に惹かれ想いを寄せる『僕』と、彼を拒み続けて揺れる気持ちを認めない『私』が、時と場所を交差させて行くのは奇蹟のような事だと思います。文章の物語が終わった其の後も、『僕』と『私』が幸せの奇蹟を起こし続けて行く物語であれば良いと願っています。

 終りに、物語は実体験を五分の一ほど絡めたフィクションですが、場所は全て実在し、訪れたり住んだりしていました。

追記と感謝

 時間は未来から過去へ流れていると感じていますが、未来は現在と過去に起因し、選択肢が有るものだと考えています。希望に満ちた明るい未来を望み、それを願い続けて努力をする限り、未来は良くなると信じています。

 睡眠中に見るリアルな夢、フルカラーで風や匂いや熱さや重みや会話など、五感の全てで感じて、目覚めた後もはっきりと記憶と感触が残る夢は、並行世界の別の自分の現実なら……、いいなと感じてしまいます。

 死に至る瞬間のフラッシュバックが、どんなに瞬間的な死であっても億分の一、兆分の一、もっともっと限り無く短い刹那の時間でも、記憶が開放されて死に至るまでの人生の時間が、積み重ねた紙をはぐるように五十歳なら五十年、八十歳なら八十年間を、その刹那の時間の中で感覚体現させながら記憶を逆戻しで誕生までを消去して行くのなら……、死後がどうなるのか、輪廻が有るのならリセットされた魂が次のどんなガフの部屋に入るのか、分からないけれど……、そうならいいなと思っています。

 今まで人生で出逢った全ての人々に感謝致します。そして、これからの人生で出逢う全ての人々へ感謝できますように。